俺はアドバイスをする。

サーブがどうとか、膝を曲げろとか。

この学校の人は、言えば素直にやってくれる人が多い。

徐々に取れる点数も上がっていく。

『…生!…先生!高山先生!』

「あ、おぉ。悪い。どうした?」

『もうすぐでダブルス始まりますよ!』

そう教えてくれたのは利沙だった。

(そっか。利沙は俺のことちゃんと考えてくれてるんだな…)

「そうだな!サンキュー!」

『舞衣ちゃんのことばっか見てちゃダメですからね!』

「気をつけます…」

話していると、ダブルスの二人がやってくる。

『お願いします!』

俺は伝えるべきことを全て伝え、

「全力で頑張れ」

と最後に付け加えた。

そして2人は台につく。