入学式日和って訳でもない曇りの日、私三倉亜衣は高校1年になった。
そうだね、自己紹介をしておかなきゃ。
背は155センチ、顔は悪くないけど良くもない、普通ってやつかな。
性格は、プライド高くて自分のことにはマイナス思考。正直自分の性格は大っ嫌いだ。
そんな私でも、中学の時に彼氏はいた。
でも、告られたから何となく付き合ってみただけで、きっとあの時になるまで本気の恋なんて知らなかったんだ…。
ただ1つだけ、私の中で好きな事がある。それは、歌を作って歌うこと。
気持ちを歌にすると、なんだか自分の存在が、気持ちが、認められた気がしてすごく落ち着くんだ…。
まぁ、結局そんな趣味がある事を周りにも言えない程プライドが高いって事でいいかな。笑
と、そんな感じで無難にクラスで自己紹介も終わり、午後は部活見学。
同じクラスの由と一緒にいろんなとこを見てまわった。
何の部活き悩んだ時に、パッと目に映ったのは……
袴だった。そう、弓道部。
目の前にいる先輩はすごくカッコ良くて、私もこんな風になりたいって思った。

1年生が入部し終わって、初めて会ったのはこの時。名前は高橋圭太。背が高くて、普通にカッコ良いなって思った。だから、私には釣り合わないって思った。