オンラインゲーム「レイアース」

女性のみプレイすることができる無料オンラインゲームである。

女性のみと言っても、女性であれば誰もが参加出来るというわけではない。
レイアースの物語の中心となる王国、「レティア王国」からの招待状を受け取った者だけが参加できるのだ。(運営からの招待状が届けばできると噂されているが、本当に運営から届くのかは定かではない。)

これは、とあるギルドの物語。


エ「…誰もいねぇし。」

デ「誰もいないとは失礼ですわね、この私が見えないの?」

エ「チッ」

デ「アマレッティ!あなた今舌打ちしたでしょう!」

エ「アマレッティって呼ぶなよー!エレーナって呼べって言ったじゃん!」

デ「相変わらず口が悪いわね、アマレッティ。あなたはエレーナ・アマレッティ。アマレッティと呼んでも構わないはずよ?」

エ「アマレッティは俺がつけた名前じゃねぇんだよ!」

ギルド「トラットリア」のギルドハウス。
この日1番にログインしていたのは聖騎士のディアナだったようだ。

ディアナとエレーナはギルド設立当初から仲が悪い。
エレーナのパーティとディアナのパーティで協力して攻略したダンジョンの報酬がギルドハウスだったことがあり、ギルド設立に至ったのだが、エレーナとディアナだけはどうも気が合わないようだった。
他のメンバーはとても仲が良いのだが。

エ「アマレッティはレティア王国、だっけ?あそこの国王の…誰だっけ…なんとかさんがつけた名前だろ?」

デ「レティア王国第14代国王、ステイラー国王ですわ。偉大な国王がくださった名前なんですから、使わないなど失礼です!」

エ「国王信者かお前は!これはゲームだぜ?んな国民みてぇな事言っててどーすんだよ。」

デ「聖騎士である私に向かってその口の利き方はありえませんわ!もう我慢なりません。だいたい、あなたはた・だ・の・騎士でしょう?私は聖騎士、そう聖騎士なのです。あなたより立場が上であることをお忘れなく。」

エ「聖騎士だろうが騎士だろうが結局剣使って戦う職業ってわけだろ。変わんねぇじゃん。そんなこと言ったらお前んとこのグレイスだっけ、そいつはいらねぇんじゃねーの?」

デ「グレイスは私の大切なお友達です。必要ないなどありえません。白魔道士に頼るよりも、前衛のみで戦ったほうがいいです。」

エ「白魔道士はいらねぇって言いてぇのか?」