「ハーリーヤーさん!
 ただいまー!」

「ん」

仕事してる
こっちもみないしー

よし!
あかりさんの作戦やってみよー!

私はドアに向かった

「どこ行くだ」
きた!
「エイタさんのとこ」
あ、こっち向いた!
「なにしに」
「お菓子作りを教えてもらうの」
「行かなくていい」
「どーして?」
「……どーしてもだ」
「いやだ」
「やじゃない」
「ハリヤさん、知らない!」

この後は
走ってアカリさんの部屋に行く!

私は、走りだした。
「ルキ!!」

グイッッッ!

「わ!」
後ろに腕を引っ張られて
抱きしめられた。
ハリヤさんの広い胸に
顔が埋まってる

「俺のそばにいてくれ、頼むから」

「ハ、リヤ、さん?」

「あ、ぃや、これは、違うんだ!」
ハリヤさんはすぐ私から離れた
なんだか、恥ずかしくなってきた

こんどこそ私は
ほんとに走りだした。