「わわっ!?」


気付いた、あっという間に翼さんの腕の中。


「ちょっと弱音、吐くから」


「は、はい」


少しだけ、か細い翼さんの声が私の耳元へと辿り着く。


「良く考えたら、遥と過ごしてもう直ぐ2年。なのに、まだ少し敬語っぽいし、他人行儀な時もあるし」


「そ、それはっ!」


「けど、一番は俺の事をさん付けで呼ぶ事に腹たった」


「え……?」


待って。少しだけ時間下さい。