Deep grief

「え、あ、そうなんだ…!
何、もしかして私また大翼に怒られるのか?」

はっ…つ、ついまた男口調を…!

「…バカかよ
そんなことだけでお前を待つと思ってんのか」

どうやら何も言ってこないあたり
それほど気にしていないのだろうか…?
それならいいのだが。

「その通りでございます」

「だろ?
ほんとにお前は…」

そんなことを言いながら大翼はフッと笑った。


…その笑顔を見せるのが私だけならいいのに


なんてね、ありえないけど

「すみませんねー、
応用力がなくて。」

「なお」



風の音も聞こえない

周りの風景が見えない

私の目に映るのは大翼だけ

まるで、時が止まったようだった