ゲーム〜2ndStage〜

「春くんは加減を知らないから」

「だからこそ芸能界に復帰しても、また昇りつめたんだよ」


「お父さん、早く」

初言音がオレの手を引いた。

「分かったよ。吉響もくるか?」

吉響に手を延ばすがふるふると首を振って代夏にしがみついた。

分かっているが切ないな。
「お父さんにはハイネがいるよ〜」

「そうだね」

「お歌歌おう」

「良いよ。何が良い?」

「天城越え」

「ハイネにはまだ早い」

少々変わった好みをしている娘を連れて風呂に向かった。

それを代夏が微笑んでみていた。