素直になれたら


陽向side






あっ 真琴だ!




ふぁぁぁぁぁ~





プッ 口でかっ



ふぁぁぁぁぁぁぁぁ~




朝から何回あくびしてんだよ。





「あっ おはよう ひな!!」



真琴が 俺に気付いて笑顔で言う。




「はよ! 真琴眠いのか?」



気を抜くと ポケ〜っとした顔になる真琴がおかしくて笑える。




「うぇっ? なんで?」




なんでバレたのかなぁって笑ってるけど そりゃそうだろ!




「さっきから あくびばっか してんだもん」




俺が言うと



「あちゃ~ あくび見られてたか!!」





「見られてたかじゃねぇよ。 あんな でかい口あけて何回もしてたら 誰でもわかるって」





おお!! なるほどって 手をポンと打つ!





「そっか そっか! あっ そうだ!! ひな これ和輝に渡しといてくんない?」





真琴が紙袋を差し出した。





「ん?何それ?」





「んー? 昨日破れた 和輝のズボン。私達 待ってる時にひっかけて 破れたんだって… で 遅くなったのって 私のせいだから お詫びにね!」





「ふぅ~ん。」






何か気に入らない…




何で真琴が直すんだ?




破いたのは真琴じゃないのに……





どうせ 真琴の事だから 頑張って寝る時間削って直したんだろ。





真琴 何でも前向きで 一生懸命なんだもんな。