あいつは気軽に声を掛けてきた。
「………お前俺の噂聞いたことないのか?」
俺は 若干イラッとしながら 冷たく言い放った…
「ん?何?」
キョトンとして こっちを見る。
「あんま俺に関わらない方がいいんじゃない?」
あ〜 ウザッ…
女子なんて もううんざりなんだよ…
どうせ 冷たいって 泣きそうな顔とかすんだろ?
ジロって 真琴を睨む。
「……何で? 」
は? 何でって 面倒だからだよ。
早く 向こう行けよ。
俺が 冷めた目で じっと見てると
「噂…気にしてるの? でもね 噂とか評判とか そんなのは本当と違う事たくさんあるよ!」
びっくりした………
そんなこと言う奴 初めてだったから…
「私ね 自分の目で見て 感じたことしか信じないんだ!! 和輝君は 私から見たらいい奴だよ!」
そう言って笑った。
俺はその言葉に救われた。
「ごめん… 睨んで…… 名前…呼び捨てでいいから…」
そう言うと うんって言って 真琴は また笑った。
その後も 何かキモイって女子が バイ菌みたいに扱ってる男子とも 普通に接している真琴をみた。
嫌われてる女子にも 気軽に声を掛けてる真琴をみた。
「お前 偉いな。」
「えっ?何で?何が?」
「俺には出来ない……」
評判や 噂や 見た目に囚われず 皆に平等に声をかけるとこだよ……
普通 なかなか出来ないぜ……
真琴 お前は気が付いてないのか?
「何かよく分からないけど…特別なことは何もしてないよ?」
凄いことを 自然にやる。
誰かに褒められる為じゃなく………
そんな 真琴にどんどん惹かれていった…
気付けば いつも真琴の姿を探してた…

