ぼんやりとした頭がだんだんはっきりとしてきて、ゆっくりと身体を起こした。
ふと、鏡に目をやれば頬に涙のあとがある。
あたし・・・・・・気を失っちゃったんだ・・・・・・。
夢の中でお母さんと会えた。
もう少しだけ。
あと少しだけでいいから、あのままでいたかった。
こんなにも苦しい中なのに、夢の中でも満足に会えないなんて・・・・・・。
あたしたちの運命は、残酷すぎる。
そして・・・・・・。
「──あ」
右手に違和感があると思ったら、絖覇があたしの手を握っていた。
彼はベッドに顔を埋めて、寝ている。
もしかして、ずっといてくれたの?
そんなわずかな優しさが、ボロボロに傷ついた心を温めてくれる。
「ありがとね、絖覇」
一人呟いて、寝ている彼の黒い髪をぐしゃっと掻き乱した。
そのせいで、ヘンな寝癖がついてしまったけど、そのままにしておく。

![あたし、『魔女』として魔界に召喚されちゃったんですが。[2]](https://www.no-ichigo.jp/img/member/684618/kvlyibwqof-thumb.jpg)

