鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~







「やったぁ!!」



 その瞬間、背後で歓声が上がる。


 後ろを振り向けば、番人たちが大喜びしていた。


 まあ、ムリもないか。


 大好きなムギが、やっと幸せになれるんだから。


 あたしも、力が抜けて、ふにゃりと地面に座り込んでしまう。


 だけど・・・・・・その前に、誰かがあたしを抱き上げてくれた。


 それはもちろん。



「絖覇・・・・・・」



「お疲れ、りん。


 よくやったな」



 そういうと、彼は力強く、あたしを抱きしめてくれた。


 あたしも、彼の首に腕を回し、力を込める。


 よくやったな。


 そう言われると、絖覇に抱きしめてもらった安心感と、ムギを救うことが出来たという安堵感で、涙が滲んだ。


 彼はなにも言わず、ただ、あたしの頭を大きな手で撫でてくれる。


 あたしも、必要としてくれている人がいるんだ。


 あたしは、大好きな人たちに囲まれて、とても幸せなんだ。


 そんなことを、彼の腕の中で考える。