鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~






 顔を上げたかと思うと・・・・・・それは、絶望に満ちあふれた表情で・・・・・・。



「“みんなを傷つけてしまう”?


 私はもう充分、たくさんの人を傷つけた!


 たくさんの人を救えなかった!


 私が、助けなければいけなかったのに!


 助けたかったのに・・・・・・できなかった!


 私は誰も、救えないの!」



 口調が少しだけ、前のムギの口調へと戻りかけていた。


 それでも、瞳は紅いままで、冷たくあたしたちを睨む。


 すると彰さんは・・・・・・。



「阿保か!」



──ジュワアァァァッ!!



「ッッ!」



 ムギを、攻撃した。


 彰さんが、ムギを攻撃・・・・・・?


 混乱するなか、仲間たちは固唾をのんでそれを見守っている。