イヤだよ、こんな別れ方。
ムギは、お母さんを眠らせている原因かもしれない。
でも･･････。
大事な大事な仲間であることは変わりないのに･･････。
どうして、あのとき伝えられなかったのだろう。
あなたは、大切な人です。
だから、いなくならないで･･････って。
どうしてあたしは、こんなにも無力なんだろう。
「ムギ･･････」
「そんな･･････ムギが、すずかを眠らせている原因だったなんて･･････」
「そんなの、あるかよ･･････ッ！」
あたしたちはムギがいなくなってしまったのに、全員が動けないでいた。
いつも冷静なお父さんでさえ、信じられないのか、頭を抱えている。
きっと、ムギのことを考えているヒマもないようだ。
