鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~





 やることがなく、ヒマだったあたしたちは、伯に霊力の使い方を教えることにした。


 いや、使い方は知っているみたいだから、実戦してみることにした。


 この部屋は、意外と広くて多少運動するのに問題はない。


 
「伯って霊力ってどれくらい制御できる?」



 霊力を制御出来ないと、大変なことになってしまう。


 暴走することだってあるのだ。


 あたしは、番人のお父さんとお母さんの子供だからちょっと特別だけど。



「ん~、よくわかんないや」



 両親譲りの漆黒の頭をポリポリと掻きながら言う伯に、思わずズッコケそうになった。


 知らずに霊力の訓練受けてたんかい。


 よくそれで、暴走免れてたな・・・・・・。


 そう、心の中でツッコミを入れる。



「とりあえず、手の平に霊力を集中させてみて」



「おう! んんん~!」




──ポウ。


 
 瞳と同じ、紺色の光がその手に宿る。


 うん。


 筋は悪くないんじゃない?


 やっぱりゆっきーとロイルさんの子供。


 暴走することはなさそうだ。