鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~






 それでも、折れたのは子供であるナトだった。


 彼女は10秒もしない間に全員分の紅茶を運んできた。


 ・・・・・・瞬間移動、便利だな。


 あたしはというと・・・・・・。


 字が読めないため、絖覇と伯と隅の方で固まっていた。



「凄いね、この部屋」



 そういって、キラキラとした目で部屋を見渡した伯。


 伯はこう見えても読書が大好きで、部活のバスケをやっている以外は本を読んでいる。


 テレビゲームとかはしない趣味らしい。



「確かに凄いね。


 それでも、どっちみちあたしたちには読めないわよ」


「俺らって、何してればいいんだろ」


 伯は、ただ本を読み耽(ふけ)っている天界幹部の人たちを見つめた。


 あたしたちには、なにも出来ないのかな?


 せっかく天界に来たのに・・・・・・。