鈴姫戦記 ~ふたつの悲しい恋物語~







「りん、久しぶりね。


 絖覇もこちらにいらっしゃい」



 アンゼリカさんに言われて、あたしたちはお父さんの隣に座った。


 ふわっふわのソファーに腰掛けると、身体にいい感じにフィットした。


 こ、高級感がハンパない・・・・・・。


 目の前に、良い香りのたつアールグレイの紅茶が差し出された。


 カップも、オシャレな模様が描かれ、キラキラと輝いて見える


 口に近づけると、香しい香りが鼻孔をくすぐった。



「──さて」



 最初に口を開いたのは、お父さんだった。


 
「今日集まった理由である、『影の存在』についてなんだが・・・・・・」



「そうね、このことは必ず話さなければと思っていたわ」



 アンゼリカさんも、真剣な表情で、持っていた紅茶のカップを置いた。


 その言葉と同時に、他のみんなもカップをガラスの机に置いた。