「私は、おにーさんがいいんです!冷たいおにーさんも、キラッキラ笑顔のおにーさんも、どっちも好きです!」


いい人間じゃないって、自分で言うひとが悪い人間な訳がない。


それとね、あの自嘲的な笑顔を見て、なんか寂しく感じた。


私がこんな笑いかたさせないようにしたいって、


生意気かもしんないけど、思ったんだ。


私はおにーさんの目をジッと見つめる。


「私、おにーさんのこと絶対諦めません!だから、覚悟しててくださいね、恭汰くん!」


なんかよくわかんないけど、無性におにーさんを名前で呼びたくなったんだ。


「え!?ちょっとま……」


「それじゃ!」


驚いた顔をした恭汰君を置き去りにして、家のなかに入った。