私は真美に後押しされて
先生に質問に行くことにした。
先生がいつも居る
数学教科室は
他の教室とは違って
暖かくて、コーヒーの匂いがした。
勇気を出して、ノックをして
扉を開けた先には・・・
愛しい人・・・
「ん?質問?一年の先生、今席外してるよ?」
「あ、あの、せ、先生に質問したくて・・・」
「おれ?俺でいいなら。どれ?」
優しい顔で笑う先生に
思わず好きって言っちゃいそうになった。
「うわぁ、一年の問題!懐かし〜!!」
私が質問した問題を見て
はしゃぐ先生。
可愛い・・・・
丁寧で分かりやすい解説は
数学が得意じゃない私にも
すんなり入ってきて
先生の長くて綺麗な指や
筆圧が濃くなくて整った文字は
ますます好きにさせられる。
緊張してドキドキするだけじゃない。
少し低くて、落ち着いた声は
すごく安心できた。