「でも時々4人組にもなるけど、気にしなくていいよ。
 あ、3人組の名前を一応教えておくね。

 レンさんは背が高くて、めっちゃ黒い髪で3人組の中のリーダー的存在。俺が言うのもアレだけど、あんまり近寄らない方がいい、と言うか近寄らないでほしいな。

 あ、シンさんの方が危ないな。すっごい女たらしでユエちゃんも襲われないようにね? ほんとのほんとに、シンさんにだけは気をつけてね。

 ナナちゃんは本当にいい子だよ。背が低くて、可愛らしい子なんだけど、最初はちょっと取っ付きにくいと思う。人を疑ってるとこがあるから、ユエちゃんとは仲良くなれるんじゃないかな?」


えっ、と驚きに目を開くと、セイジさんはフッと笑みを浮かべた。



「大丈夫だよ。この3人組は全員闇があって、それを支え合ってるようなもんだから、ユエちゃんも気を抜けばいい。
 もちろん、俺もユエちゃんを支えるよ。

 初めて会った時から、ユエちゃんの暗い目に気づいて、だからここで働くことを勧めたんだ」


「………」


私はただ目を伏せることしかしなかった。