スタッフルームを出ると、セイジさんが私を見て目を輝かせてくれた。
「ユエちゃん!! めっちゃ可愛い!」
「え、あ、ありがとうございます…」
そんなに大袈裟に褒められたことがないから、どう答えたらいいのか、どう反応していいいのか分からずに下を向く。
セイジさんは何かと私を褒め、私に笑いかけてくれる。
「ユエちゃんには個室のお客様を対応してほしいって言ったよね。
その個室を使う人が限られててね、ほとんどは3人組で来るんだ。ユエちゃんとはあんまり歳傘も離れてないし、多分優しくしてくれる」
……歳傘の離れてない、個室を使うVIP的な人…?
それってやばい感じの人?
お金持ちさん?
そんな思いが駆け巡り顔に出るも、セイジさんは気にせずにポンポン話を進めていく。

