ジェットコースターの乗り場の前に着いた。
まだ早いからあたしたちの他に数人いるだけで、空いていた。
この感じだとすぐに入れそう……。
ホントどうしよう。
なんか、がらにもなく心臓がバクバクいってるんだけど……?
そして、さっきまでコースターの上を回っていた乗り物がやってきてとまって、あたしたちは乗ることになった。
「わー、楽しみだねー!」
桃花はきゃっきゃとはしゃいで楽しそう。
いつもなら桃花かわいいなぁ、とか思うのに。今日は考えているヒマはなかった。
「さ、美奈ちゃん乗ろう?」
「……う、うん」
そうだ、なるべく悟られないように。
あたしと安田は前から2番目の席に並んで座った。

