「小鳥遊さんは双子ってきいたけどお姉ちゃんなの? それとも妹?」
桃花がみんなに混じって小鳥遊さんにそうきいていた。
「ああ、それねー」
小鳥遊さんは桃花をみてふわっと微笑んで言った。
「弟だよ。だから梨花はお姉ちゃんなんだー」
「そうなんだ! お姉ちゃんだったんだね!」
桃花がなるほど、と言って答えた。
「っていうか双子とか憧れるー!」
ケンカたくさんするけどね、と小鳥遊さんは笑った。
「あと……そうだ」
不意に、パン、と楽しげに小鳥遊さんが手を叩いて。
「みんな、梨花のこと “小鳥遊さん” なんて呼ばなくていいよ? 梨花って呼んじゃって! 小鳥遊ってさ、呼ぶとき長くない?」
「じゃあ梨花ちゃんって呼ぶね!」

