「まあ、桃花はふつうにかわいいけどね」
ぱくり、とパフェを食べながら誠がひと言。
「……っ!」
それ、反則だよ。
「あー、このパフェうまい。おいしい。かわいい。楽しい」
あたしがキュンと照れてる間、誠はふふっと嘲笑を浮かべながら言う。
「誠こそ頭のなか形容詞だけじゃん!」
「桃花に合わせてるんだよ、桃花に」
「むっ」
失礼しちゃう!
けどまあ、なんだかんだで誠は優しいんだよね……。
なにかあったらあたしのこと、絶対に助けてくれるし。冗談ばっかりだけど、あたしのこと、笑わせてくれるし。泣かせたりしないし。怒らせたりは、たまにするけど。
大好きだよ、誠。
そっと心の中でつぶやいておいた。

