「え、だって思いっきり言ってたし」



「嘘……」



無自覚で言ってるってあたし、ヤバくない?



ま、まあそれは置いといて……。



「中、入ってもいい?」



「どうぞ」



誠の返事をきいて、あたしは店内に入った。



そこは白とピンクとレースの夢の空間!



「かっわいー!」



女の子の憧れの世界だよ、ここ。最高。



「かわいいしか言えないのか桃花は」



誠が苦笑する。そういえばあたし、ずっとかわいいかわいいって言ってるかも。



「それを言っちゃダメ!」



あたし、語彙なんてないんだから。