「いや、だって……ひとりにして悪かったな、って思って」
「ううん、大丈夫!」
北上が助けてくれたし、謝ることないよ。
「さ、今度はどこいく? せっかくのお祭りだもん! 楽しまなきゃ!」
「……そうだね」
ありがとう、って言って直樹が微笑んだ。
だから梨花も微笑んで、歩き出す。
時計を見たら、もうすぐ8時になろうとしているところだった。
あ、そういえば……ここの夏祭り、8時には花火大会をやるってきいたような……。
「もうすぐ花火大会やるかも」
直樹に言うと、「そうみたいだね」という返事がきた。
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