「なんでわかったの?」
「大好きな美奈ちゃんのことだもん。俺、なんでもわかるよ」
気づけば安田は射的屋のお兄さんから銃とタマを受けとっていた。
「ちょっ、安田!」
いくらなんでも優しすぎでしょ!
「お兄ちゃんなにとりたいの?」
フレンドリーな雰囲気で屋台のお兄さんが安田にきいてくる。
「……ねえねえ、あの人かっこよくない?」
「爽やかな感じだよねー! さっきの人もかっこよかったけど、こっちの人はまた違うかっこよさがあるよね!」
しかも安田、また女の子たちにモテてる!
そんな感じで女の子たちが集まってきて、さっきの都築をみていたギャラリーもほとんど引かなかったから、安田はたくさん人がいる中で屋台のお兄さんの質問に答えた。
「二等のぬいぐるみです。彼女がほしがってるんで」
キャー! と女の子たちから黄色い悲鳴があがる。

