もちろん射的とかそういうのも楽しみ。
と、思ったところで。
「……あれ? あの屋台やたらにぎわってるね」
少し向こうに大勢の人が群がってる屋台があった。
「ホントだ」
安田もその方向をみてそう言ってくれた。
「射的……か」
行ってみようよ、と安田が微笑む。なるほど、あれ射的の屋台だったんだ。
「うん」
なんであんなに人が集まってるのか気になる。
そう思って、あたしたちがその屋台のところまで行くと。
「……え、桃花と都築?」
人の群れの中心にいたのは、なんと桃花と都築。
都築が射的の銃をもってて、そんな彼の様子を桃花が横からみている感じだ。
でも、それでどうしてこんなに人が集まるのかなって思ってたら。
「あの男の子すごいよねー! 彼女のために一等とっちゃうんだもーん!」
「あたし射的の一等なんてとれないものだと思ってたー!」

