観覧車が一周して、梨花たちはゴンドラを降りた。



降りた先にはもう、爽太くんたちがいて。



「みんなお待たせ!」



梨花は明るく笑って言った。



……だって、こうしないとみんなに嫌われちゃうもん。



桃花ちゃんがニッコリ微笑み返してくれた。



「梨花ちゃん観覧車どうだった? 楽しかった?」



桃花ちゃんがきゃっとはしゃぎながらきく。



「うん! もちろん!」



梨花は大きくうなずいて答えた。



本当は……つらいことを思いだしちゃったけど。



でも大丈夫、そう自分に言いきかせて、また笑った。