「よかった美奈ちゃん、無事で」 「梨花もすっごい心配だったんだから!」 すぐにふたりがでてきた。 走ってきてくれたみたいで、ちょっと息を切らしている。 「……あ、ありがとう」 泣いてることがバレないようにうつむいて答える。 「ううん、大丈夫。それよりどうしたの、体調悪かったの?」 「たしかに目が赤いよね」 ……梨花ちゃん、鋭い。マズい、このままじゃバレる! 「ちがうの! お化けが怖かっただけ!」