「ホントごめん!」 こんなふうにわざわざ捜してもらっちゃって。 すると梨花ちゃんがぶんぶんと勢いよく首を横にふった。 「いいっていいって! 梨花に任せといてよ!」 梨花ちゃんはそう言うと先頭にたって歩きだした。 なんか……うれしいな、こういうの。 優しさっていうか。 あたしもだれかが困ってるときはがんばって助けるようにしようっと。 そして、数分後。 「……誠だ!」 あたしは、遠くのほうに誠がいるのをみつけた。 「みつかった?」 驚いたように直樹くんが言う。あたしはうなずいた。