「こんな感じでいいですか?」
美織ちゃんと呼ばれた女の子が、あたしたちにスマホの画面をみせてくれた。
そこには、時計台を前にピースしているあたしたち4人が楽しげに映っていた。
「バッチリです!」
あたしが言うと、それからこんどは爽太くんが、そのふたりの女の子の写真をとってあげていた。
ありがとう、って言いあってあたしたちは別れた。
ふたりともかわいかったなぁー……なんて思いながらみんなといろいろ話して、コーヒーカップのあるほうに向かうことにした。
だけど、その前にさっきの画像を送ろうってことになって。
「美奈ちゃん、画像ってどうやって送るんだったっけー?」
……だけどあたし、スマホとか機械って苦手なんです。
今までいろいろ和也とか友だちとかにやってきてもらってたし、画像ってどうやって送るんだっけ、みたいな。
「えー、だからぁ……ここを、って……あれ、桃花のやつあたしのスマホとちがうから操作しづらっ……」
「なら藤岡、貸してみてよ。たぶんできる」
「あー、はい」

