「いた!痛いよ万智(まち)〜」


「はいはい。ほら、2人ともご飯できたから食べるよ?」


お父さんのことを軽くあしらってそう言うお母さん


そんな姿を見ながら お母さんは強いな と改めて思う


それからご飯を食べて、学校の宿題をしているとあっという間に9時になっていた


「ふわぁぁ」


私はそう言ってアクビをし、ベットに入った


翌朝 5時


ジリリリリリ…ピッ


目覚ましを止めて私は んー… とベットから起き上がり、洗面所へと向かった


顔を洗い、髪の毛を軽くクシでとき、動きやすいジャージに着替えてから玄関を出て、庭で準備運動をする


しっかりとそれをしたあと、私は自分の顔を2回ほど ペチペチ!と叩き、ランニングに出た


一定のスピードで息を乱さないように進んで行き、河原のところまで来ると、そこには見覚えのある後ろ姿があった


「永岡くん?」


そう思って、私はその人の前まで走り、
顔を確認する


「やっぱり!永岡くんだ!」


「山内さん?」


そう言って永岡くんはびっくりしたような顔をした


「おはよ!自主練?」


左手にグローブ、右手にボールを持っている永岡くんにそう聞くと、永岡くんは まあね と答えて、壁にボールを当て始めた


「山内さんも、いつもこんな時間からしてるの?」


「大体いつもこの時間。たまに寝坊しちゃうときもあるけど…。永岡くんも?」


「うん。ここにきたのは初めてだけどね」


「そっか」


パンッッ!


コンクリートにボールが当たる音が鳴り響く