そんな綺麗なフォームから放たれる球
私はそれに、何度驚かされるのだろう
ブンッッ
カシャッ!
翔さんの振ったバットは風を切り、ボールは後ろのネットへと当たった
「お、おい。翔さんが空振ったぞ…」
「ってか、はえー…」
翔さんを空振りさせたことに周りの人たちがザワザワし始める
そんな光景を見ていた剛先輩は ははっ と笑い
「おもしれーじゃねーかあいつ」
と言ってニッと笑った
「よっしゃー!!投げろ山内ィィ!」
「あ、はい!!」
結局その日は午後と午前合わせて150球程投げた
いつもより多めだけどいい練習になったし、今日は少しバットを振るだけにしてゆっくり休もうかな
ついさっきまで朝だったのがいつの間にか夕方になっていて、ランニングをしたあと片付けるように指示が出た
目の前に広がるオレンジ色の空
それをみると、1日が終わったようなそんな気がする
