【短編】甘い香り-キスの味-

浴衣一枚に身を包んだ悠季は、すぐに産まれた時の姿になった。

「悠季、可愛い。」

下をむく悠季の顔をあげ、キスした。

相変わらず、綿菓子の甘ったるい味がする。

でも、その甘ったるい味のキスの方が、俺達らしいかもしれない。

背伸びしなくていい、素直に気持ちをぶつけてくれればいい。

ありのままでいい。
悠季が、俺のモノで居てくれるなら。