【短編】甘い香り-キスの味-

「……甘っ!!」

俺は、叫んだ。

悠季の唇は、綿菓子の砂糖の香りと味がプンプンした。

「お前、綿菓子何個食ったんだよっ!?」

「…え?8個」

「8個っ!?はぁっ…ばかだろ」

俺は呆れた声を出しながら、悠季の手を握った。

「そろそろ帰ろっか…?」

悠季は、携帯を開き時間を見た。

「…うん」

名残惜しそうに言う悠季と手を繋ぎ、歩いた。