【BL】キュート王子とクール王子とバレンタイン【短編】


急に悩み始め 黙った俺を心配してか

「どったの?藍ちゃん」

小首をかしげて上目使いをしながら先輩が俺の顔を覗き込む。



思わずそんな先輩にドキッとした


...はずもなく

「......今日は早く帰りますよ」

かわいげのない発言をするのは俺だ。



しかし先輩は俺の態度にもう慣れたのか

「うんっ!」

一緒に帰れるだけで満足するようだ。



先輩も嬉しそうだから今日は特別に先輩の荷物も持ってあげるとしよう。


先輩に両手にたくさんチョコが入っている紙袋を持たせて隣を歩くのも なんだか気分が悪いからな。



それにそれだと俺が幼女に荷物持ちをさせているように見えるじゃないか!