「それに俺のことをちゃん付けで呼ぶのはいい加減やめてください」
もう何度目かも分からない言葉を先輩に告げる。
俺の言葉に先輩はぷぅと頬を膨らませた。
「え~藍ちゃんは藍ちゃんだから藍ちゃんなんだよ~?」
「毎度毎度訳の分からん理屈を言わないでください!」
挙句にコテンと首を横に傾げる。
「...それじゃあ......藍ちゃんがかわいいから?」
「それが一番最悪な答えだぁぁぁあぁぁあぁ!!!」
はぁ...とため息をつき頭を抱えたくなる。
とゆうか、そうした。
廊下のど真ん中で頭を抱え叫んだ。
「もう一生俺に関わるなぁぁぁぁあぁぁぁ!!!!!!」
「...僕は藍ちゃんが好きなんだけどなぁ」
「俺は先輩が嫌いなんですってば!!!」
シュンとし始めた先輩に俺はもう騙されない。
「...それも演技ですよね?」
「藍ちゃんひどい...」
涙も落とし始めた先輩。
今まで黙って成り行きを見ていたファンクラブメンバーが先輩が泣き始めたのを見て騒ぎ始めた。