「...あ......ッ」

思わず息をのむ。

まさか本気で先輩が俺に告白なんてするとは思っていなくて頭の中が真っ白になる。


「無理に...とは言わないよ?」

困ったようなそんな顔で苦笑いをする先輩。



――――――俺はどうすればいい?

ここで先輩の告白を断るのは簡単だ。

同情心で先輩と付き合うことも...まぁ簡単だ。


でも先輩は絶対そんなことは望んでいない。


固まった俺を置いて 先輩は帰ろうとしている。

「...先輩ッ!」

先輩の腕を掴む。


「えっ?」

今にも泣き出しそうな顔で笑った先輩。


俺が先輩にさせたい顔はこんなんじゃない



ギュッと先輩を引き寄せる。


「ちょっ...藍ちゃんどうしたの!?ここ外だよ?」

「今から俺の顔は絶対に見ないでください!」

「なんで...「何でもです!」


きっと今の俺の顔はさっきの先輩同様赤いだろう。

だから俺は今 顔を見られたくないから先輩を抱きしめた。


先輩は驚いたのか声も出ないよう。