「...あのですねぇ」
「えっ?藍ちゃん...僕がお花を渡したかったの......分かったわけじゃなかったの?」
今にも泣き出しそうな顔でうつむく先輩。
ここで先輩に泣かれては困る!...と鳴り響く俺の脳内警報。
急いで答えようとした俺。
「い、いいえっ!?
も、も、もちろんわかってましたよ!?」
「...ホントに~?」
どもった俺を怪しむ先輩。
確かに今の反応は間違えたかと自分でも反省。
しかし反省するよりもなぜ先輩が花を俺にくれたのかを聞くのが先。
「...でも なんでチューリップなんですか?」
「やっぱり藍ちゃんなんにも分かってないんじゃん!」
恐る恐る聞いた俺をバッサリと切る先輩。
そしてやっぱり泣いた。



