【BL】キュート王子とクール王子とバレンタイン【短編】


それからまた数分後。


先輩がすっかり落ち着いたことを確認し声をかけた。


「先輩 皆さんの元へ戻りますよ?」

「...みんな?」

怪訝な顔をして俺を見た先輩。

事情を伝えるため 先輩を見つけた経緯について話すことにする。

「先輩のファンクラブメンバーですよ。
...皆さんが俺に先輩の居場所を教えてくれたんです」

「そっかぁ...それならみんなに『ありがとう』って言わなきゃねぇ」

また花のような笑顔を見せる先輩。


...この先輩 無防備にも程があるだろ......

だから先輩のファンがどんどん増えるわけだ...


軽~く頭が痛くなる。

もう少し人を警戒しろっていうか...なんて言うか...