そしてとうとう行き止まりになってしまった。 『はぁ、はぁ、はぁ… あー!やっぱりダメか…』 彼は大きく肩で息をして、私の腕を握ってた事に気が付いて離した。 私の前で焦げ茶色の髪が春風で揺れた… さらさらしたキレイな髪―― 『ごめん!』 彼は目をギュッと閉じ両手を合わせた。 「いいよ、虹が見れて嬉しいし」 本当は怒りたかった。 けれど、目の前でこんなにおおきな虹を見れる事が出来てどうでも良くなった。 けど、何故だかあまり気持ちが晴れなかった。