真紘の過去…。


虹には渚さんとの大切な思い出があったんだね。




『俺、笑うからさ』




真紘は再び雨が降り出した空を見上げた…


空が泣いてる…


でも、私は知ってる。


どんなに地に雨が降り注いでも、あの分厚い雲の上は綺麗な青空が広がっている。


だからいくら表情が曇ろうが、関係ないんだ。


絶対、晴れた笑顔になれるから!




『だから、空から見ててよ…渚』





そう優しく呟いた真紘にはもう迷いはなかった。


空に向かって、今までで見たことのないくらい爽やかな笑をしていた…-




「やっと、笑ったね?」