電車は空いていて、あまり人がいない車両の、席の一番隅っこに座った。
やっぱりここでも、君を思い出す。
遠くに出掛けたときに、隣同士で座った電車。
あたしが今みたいに隅っこで、君がその隣。
やけに近くて、ずっと緊張してた。
君の隣に人が座ると、もっと近くなって、本当に心臓がうるさくて、痛かったよ。
帰りの電車では、疲れて眠くなっちゃってうとうとしてたら、俺にもたれていいよって言ってくれたよね。
恥ずかしくて首を横に振って、我慢して起きてたけど、本当は、すごく嬉しかったんだよ。
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