2時間後ーーーーー。
男の一人暮らしということもあり然程荷物もないおかげで片付けはすぐに終わった。
俺の家なのに謎のこだわりを発揮した安藤さんが、小物を綺麗に並べているのをソファーに寝転がりながら横目で見る。
あの後、昼食に出前を取ろうということになり注文し、既に空になった皿がシンクにあるが安藤さんが後でやってくれることを願い放置している。
昼食に晶を誘おうとメッセージを送ったが、いらないの一言を返された俺は絶賛落ち込み中である。
「なー、これって邪魔?」
配置が気になるらしい彼は、先程から丁寧に俺に確認を求めているがそれにあー、うん。大丈夫。だけで会話を成立させている俺にいい加減気付き始めている。
元より大雑把な人間なので配置とかどうでもいいし、安藤さんの好きにやればいいと思う。
俺の家だけど。
「そう落ち込むなよ、晶さんだってプライベートは欲しいだろ」
「別に、プライベートよこせなんて言ってない」
嘘だ。晶の24時間、365日の全てが欲しいと我儘な俺は脳内で駄々をこねている。
それを表に出したところで仕方がないので何も言わない。
「じゃあ拗ねるな」
「うるさい」
「小学生か」
俺は、やっぱり変わっていない。