あなたが好き。















「…麗!こっち通るみたいだよ!!」



「ほんとだ!」



奈々はすごく嬉しそう。
でも、あたしは正直興味無かった。
だって、あたしには好きな人がいるから…


気がつくと、『三大貴公子』たちはすぐ側まで来ていた。
よく見ると、背が高くて、モデルみたいでカッコよかった。




「流川先輩!こっち見てくださ〜い♪」



「五十嵐せんぱ〜い!好きですー!!」



…わぁ。
なんか、すごいこと言ってる…

女子たちはずっと叫びっぱなしだ。
隣の奈々も一緒になって叫んでる。
…教室に行こうかな。
ここに居てもついていけないし…




「麗!」



「へっ⁉︎ど、どうしたの⁉︎」



突然名前を呼ばれて、びっくりするあたし。



「今、流川先輩と目が合った〜!!」



「よかったね!」



…目が合うだけで喜ばれるなんて、アイドルみたい。




「ねぇねぇ、麗は誰が好み?」



「え⁉︎い、いや…あたしはよく分からないから」




「えー?そんなことないでしょ⁉︎もっとよく見て!こんなチャンス滅多にないんだから!!」



「う、うん」



奈々に怒られちゃった…
あたしは『三大貴公子』たちの方へ近づく。
…ま、眩しー!
世の中、こんなにも整った人がいるんだなぁ…



…あっ。
すると、あたしは黒崎先輩と目が合った気がした。
でも、人がすごくてまた見えなくなってしまった。



初めて『三大貴公子』を見た。
それに、気のせいかもしれないけど目も合った。
確かに、なんだか嬉しい気持ちになる。




…この後、ごく普通に送っていた学校生活が変わろうとしているなんて思ってもいなかった。