「…えっ⁉︎う、うそ…」
2年A組にあの人の名前があった。
…嬉しい。
やっと同じクラスになれた。
…でも、すれ違うぐらいで全然会話してないからあたしのこと忘れちゃったかなぁ?
「…どうしたの?」
「…えっ⁉︎あ、ううん!何でもないよ!!」
あたしは誤魔化した。
奈々には、あたしの好きな人のことはまだ話していない。
今度、奈々に相談しようかな?
その時だった。
「「「きゃ〜〜!!!」」」
近くで女子たちが叫ぶ声が聞こえた。
…何事⁉︎
「…あっ!三大貴公子のお出ましじゃない⁉︎」
「…三大貴公子?」
「…えっ⁉︎麗まさか知らないの⁉︎」
「聞いたことはあるけど…」
この学校には、『三大貴公子』と呼ばれる超イケメンたちがいるらしい。
でも、あたしにはそういうのよく分からない。

