「…懐かしい!」
「ここに来たの久々だな」
「あたしも!」
今日は天気も良くて、芝生に寝転がりたい気分だ。
…あたしは、嬉しかった。
また篤人とここに来られたこと。
…子供の頃を思い出す。
あたしは我慢出来ず、寝転がった。
「ん〜、気持ちいい!」
篤人はあたしの様子を見て、隣で寝転がった。
「ほんとだ」
風が優しく顔を撫でた。
…篤人はあたしのこと、どう思ってるのかな?
こんなにも意識してるのはあたしだけ?
好きなのもあたしだけなのかな?
あたしは篤人の方を見た。
前髪にかかった切れ長な目。
少し癖っ毛な黒髪。
…全てが愛しかった。
この気持ちは今に始まったことじゃない。
あたしはずっと篤人を思ってた。
…お願い、気づいて!
すると、篤人はこっちへ顔を向けた。
…ち、近い!
急に顔が赤くなるのが分かった。

