あなたが好き。















奈々は用事があるらしくHRが終わった後急いで帰って行った。

だから、今日はあたし一人で帰ることに。




下駄箱に行くと、ちょうどそこには篤人の姿があった。
向こうも一人みたい。
…一緒に帰れないかな?



靴を履き替えた篤人は先に行ってしまいそうだった。
あたしも早く履き替えなきゃ!
そして、篤人の元へ走った。





「…篤人!」




「…麗?」





篤人は驚きながら、あたしの方を振り向いた。





「あ、あのさ…」





「…ん?」





「い、一緒に帰れないかなぁーと思って…」





「あぁ。帰ろうぜ」




…よかったぁ。
断られたらどうしようかと思った…




「久しぶりだよね!こうして2人で帰るのって」





「…そうだな。クラス離れただけでこんなにも変わるんだな」




…それだけなのかな?
お互いに大人になったからってこともあるんじゃないかな?

今までは子供同士だから一緒に出来たけど、今はもう大人と言ってもいい年頃。

篤人は幼馴染みと一緒に帰るなんて嫌じゃないのかな?