初恋ノート。

「ただいまー」

「お姉ちゃん!!ノート、買ってきた!?」

家に帰ると茉美が玄関で待ち構えていた。

「うん。買ってきたよ」

「ありがと!!お姉ちゃん大好き!」

まだ靴を脱いでいない私に茉美はぎゅーっと抱きついてくる。

「初恋の相手って誰なのよ〜?」

からかい半分で聞くと、茉美は恥ずかしそうに口を開いた。

「しゅう、ま君。」

「え?声ちっちゃい!聞こえない!」

「佐藤柊真君って子。」