キミを独り占めしたい。


クスクスという笑い声に顔が熱くなった。

良子がニヤニヤしながらこちらを見ている。

見惚れんな、っと口パクでいう彼女にわざと怒った顔をし、私はすぐ前を見た。

良子は勘が鋭い。

圭介のいる三組が体育だということに、良子は気づいていたのだ。

(あぁ〜怖い怖い。)

そう思いながら私はまた淡々とノートを写し始めた。